生まれ、学び、働き、出会い、結婚し、産み、育て、またふたりになり、やがて死んでいく。 結婚とは、こういうものかもしれない。
2021/09/27
最近、といっても結構前、ウォーキングの途中、よく見かけるようになった夫婦連れがいます。年の頃なら70というあたり、奥さんとおぼしき女性は、たぶん病気のせいか、まったく表情というものがない。男性が女性の手をつなぎ、毎日歩いている。どこまでか知らないけれども、延々と。
私がウォーキングをするようになったのは3、4年前。その頃には、ふたりを見かけていたから、もうずっと前から、あのあたりを歩いているんじゃないかな。
話したことも、何もない。何も知らない。けれども、うしろ姿に何ともいえない存在感がある。それはもうたしかに、強烈に。
ふたりがふたりでいる。ただ、それだけ。きっといろんなものを乗り越えてきただろうということは、分かるけれども、いまは、ただ歩いている。結婚のメリット、デメリット。お金の損得、何も関係ない。ただ、歩くだけ。理屈じゃない。
生まれ、学び、働き、出会い、結婚し、産み、育て、またふたりになり、やがて死んでいく。当たり前のこととして、ただ行う。
結婚とは、こういうものかもしれない、と、去っていくふたりを見ながら、いつも思います。みんながやがて飛び込もうとしている結婚とは、こういうものだと思う。それを幸福と思うか不幸と思うかは、そして人それぞれという話です。