適齢期の子をもつお父さん、お母さんへ、子ども自身がつくっていく〈未来〉へ毅然として送り出す親の勇気が、いまはとくに必要です
2021/05/10
結婚について考えるとき、とても大切な視点として、ふたりの現在と未来というふたつがあると思っています。未来は遠い先にあるようで、結局は現在の積み重ねとしてあるもの。でも、未来への展望や希望がなくては、今日をきちんと生きていくことはむずかしい。そのような意味で、自分自身の現在と未来を見つめる。同じようにお相手の現在と未来を見つめる、そういう視点が必要だということです。
人間というものは現在と未来で成り立っている。それがいまは、〈現在〉ばかりに目が向けられ勝ちかなと感じます。いまあるもの、いまできること、いま得られるものばかりが重視されて、その人のいわば伸びしろや将来像には想像力がはたらかないという感じでしょうか。
そして、ふたりの現在像、未来像がお互いに好ましいものとして認め合えた人たちから順に、婚活の時期を乗り越えていく。そのように映ります。
ところで、人間の現在と未来という観点から、〈未来〉について、より真剣に考えていただきたいと願うのが、いわゆる適齢期の子をもつお父さん、お母さんです。
ひとつずつの家庭という場でも、〈現在〉ばかりが重視されて、自分たちがいなくなってからの子どもの〈未来〉に目を向けられることが少ないのではないかと感じるのです。
結婚という、子ども自身がつくっていく〈未来〉へ毅然として送り出す親の勇気が、いまはとくに必要な時代なのではないかと思っています。