結婚には、メリット、デメリットだけでは、とらえきれない〈意味〉がある
2021/09/23
結婚の価値観を、それが〈よいもの〉あるいは〈悪いもの〉といったことから、〈必要である〉のか、そうでもないのか、ということにしてはどうだろうと思います。
結婚には、メリット、デメリットだけでは、とらえきれない〈意味〉があると思うのです。〈よい〉〈悪い〉だけを指標にしていたのでは、結婚のもつ、ほんとうの深い〈意味〉にたどり着けない。そしてそれは残念なことに、若いうちには少し分かり難いことでもあります。
〈必要である〉にしても、〈やがて〉それが必要になるのか、そうでないのかを見る目が大切となります。そして、この目が、いまはもっとも、衰えているところじゃないのかな。想像力がちょっと足りない、と思うのです。
〈必要である〉の真ん中にあるものは何かといえば、〈好意〉なんだと思う。それは結婚当初の〈とても好き〉から、やがて中高年期の〈しみじみと好き〉、そして老年期の〈空気のように好き〉まで、好きのかたちは変わったとしても、好意には違いありません。〈好き〉はかたちを変え、時とともに、ふたりに定着していきます。そこに結婚の〈意味〉がある。
余計なことだけど、その〈好意〉に恋愛感情は、とくに必要ないのじゃないのかな。いつかそんなふうに〈好き〉になれたら素敵だな、とは思うけれども。結婚して〈好き〉が増えていけば、結局のところ、それでいい。
そうして思えば、結婚に〈意味〉が表れるのは、ずっとあとのこと、といえるかもしれません。だからこそ先を、先を見てほしいなと思います。