結婚は、自分の〈ホーム〉をつくるいとなみ
2020/12/31
まもなく2020年、令和2年が幕を閉じようとしています。過ぎてみれば1年という時間は短いものだと、年末を迎えるたびにつくづく思います。
この1年を振り返ると、何より記憶に鮮明なのは、コロナ禍でのあれこれでした。
まもなく10年が経つ、東日本大震災のときもそうでしたが、大きな災害や思いがけない事態に見舞われるたび、私たちは〈家族〉の絆を思い、その絆に支えられて生きているのだということを痛感します。そのような実感は、時の経過とともに薄らいでいくものなのだけど、でも、忘れてはいけないことのひとつにはちがいありません。
私は結婚は、自分の〈ホーム〉をつくるいとなみだと考えています。
結婚や人生のありようには、人それぞれの考え方があり、それはだれにも尊重されねばいけないことだと思うのだけど、私自身が思う結婚の意味は、自分の在処をつくるということ。
ほんとうにゆたかな人生とは、人と人の絆を広げたり、深めたりする過程の中にあって、その起点や基点として結婚はあるのだと考えています。子どもである時代のホームは、もちろん親に支えられて存在するのだけど、大人になれば、自分で自分のホームをつくる。そういう当たり前の話でもあるのだけど。
守られる人、腕を差しのべられる人が、やがて結婚し、守る人、腕を差しのべる人になる。人間の人生にも四季・自然というものがあり、その春夏秋冬を謳歌することが、ほんとうに人生をよく生きたということになるのではないでしょうか。そして、変調を来しているらしい大きな自然と同様、人間の四季のありようも、いまはちょっと狂ってきているのかもしれません。
結婚をいま考えている、考えはじめた方たち、そしてその親である方たちに少し目を向けていただきたいことのひとつです。